あなたの愛猫にも歯周病になるリスクが!?
猫には虫歯はほぼ見られませんが、歯周病はとても多くみられます。年齢が上がるにつれ、歯周病を起こしている割合は増えます。
食べ物のカスが歯に付着したままになると、細菌が繁殖して歯垢となり、歯垢にミネラルが結合すると歯石となります。歯石があると歯垢がさらに蓄積しやすくなり、細菌によって歯ぐきに炎症が起きたり、歯の根元が化膿したり する歯周病を起こします。放置すると口の中が痛くて食事が苦痛になるほか、歯が抜け落ちたりあごの骨にまで炎症を起こしたりし、さらには歯周病菌が血液に入り込んで内臓に影響することもあります。
歯石になる前に歯垢を落とす習慣が大切
愛猫の歯や歯ぐきの健康を守るには、歯石になる前に歯垢を除去することが大切です。毎日歯みがきをして口の中を清潔に保つことが理想ですが、嫌がる猫も多いので、3日に1回など、無理せずできる範囲で歯みがきができるといいでしょう。なお、ついてしまった歯石を金属などの硬い器具で無理にこすり落とすだけのケアでは、歯の表面に傷がついて、かえって歯垢や歯石がたまりやすくなってしまいます。歯の表面をなめらかに磨き直す処置が必要で、歯周病を防ぐには歯周ポケットの中の歯石まできれいに除去する必要もあるので、動物病院で麻酔をかけて処置してもらわなければなりません。口臭や歯ぐきの腫れ、出血などに気づいたら、早めに獣医師の診察を受けましょう。
歯みがきには楽しく慣れさせて
愛猫に歯みがきを慣れさせるには、口周りや歯を触ることに慣らすところから始めて、猫が好む味の歯みがき用のジェルやペーストをつけた歯ブラシを使って、少しずつ口の中をみがけるようにしていきましょう。歯ブラシに慣れるまでは歯みがきシートを活用するのもいいでしょう。「うちのコは歯みがき嫌い」とあきらめず、無理強いもせず、気長に慣れさせていくことが理想です。